宇登呂崎(うとろみさき)
知床国立公園にある世界自然遺産・知床半島の温泉街が宇登呂(ウトロ)です。
ウトロ崎は国道334号から左折して、知床観光船の乗り場に向かって突き当りにあります。知床を訪れる人たちは、まず知床五湖を目指しますがここを見てからでも遅くはありません。
観光船に乗船するためには、右手にゴジラ岩を見てトンネルを通ります。このトンネルはオロンコ岩をくりぬいた「オロンコ隧道」で高さ約60mの巨岩です。ウトロのランドマークにもなっています。
この巨岩には先住民族「オロッコ族」がいたそうで、シベリアのツングース系民族だと推定され、トナカイ牧畜や狩猟、漁労で生活していたようです。岩の頂上で発掘調査を行ったところ、土を浅く掘り下げた炉の跡が発見されていることから、オロンコ岩チャシ(砦)とも呼ばれます。
オロンコ岩展望台
岩の斜面に遊歩道が作られ、頂上まで登ることができます。約230段の階段は大変ですが約10分ほど登ると頂上に到着。平らな頂上は原生花園のような雰囲気です。キリンソウやエゾゼンテイカなど野花が咲きます。遊歩道も設置されていて、知床連山・ウトロ温泉街・ウトロ港・チャシコツ崎など360度の美しい眺望が楽しめ、大きな展望デッキといった雰囲気です。
宇登呂崎は、オロンコ岩展望台から見れます。
アイヌはこの岩をサマッキ・ワタラ(samatki-watara=横になる・平磯)、オロタ・ロク・チシ(orota-rok-cis=そこに・座る・岩)と呼んでいました。