沼前岬(のなまいみさき)

沼前岬は古宇郡と積丹郡の分け目で、神恵内村の北部積丹町との境界になっており積丹しゃこたんトンネルの途中で村から町に変わります。トンネルを抜けたところに駐車場があり、トイレもあるので休憩が出来ます。
ソーラン節の碑などもあり、絶景を楽しむことができます。

沼前は「ぬままえ」と呼んでしまいますが、「のなまい」が正解です。アイヌ語で、nona-oma-iうに・ある・所」だと考えられています。
ノナとはエゾムラサキウニのことで、磯にはたくさんついているという意味です。積丹半島のこの一帯は、今でもエゾムラサクウニの産地です。

沼前には大規模な地すべりの地形があります。大地がすべり動いて出来た地形のことで、幅450mほどの部分は最近まで動いており1年間で1mも海に向かって移動したこともあったそうです。
昭和初期には袋澗が破壊された記録もあり、昭和45年春にここにあった集落が移転しました。「動いた石」の伝説を伝える石神社もあるので,江戸時代には地すべりの被害が起こっていたのかもしれません。