キナウシ岬
国道229号は神恵内村の竜神岬を過ぎると積丹半島の西海岸を通り、半島の先端神威岬に向かいます。この間27.5キロありますが、岬が5つとトンネルが10か所続きます。特に、大森地区にある「道の駅オスコイ!かもえない」を過ぎるとトンネンの連続になるので、絶景ポイントを調べておかなければ見逃してしまいます。
この国道を通れるようになったのは1996年(平成8年)11月のことで、積丹町沼前~神恵内村川白間(延長8.1km)の通称・沼前道路区間が最大の難所でした。
泊村に原子力発電所が出来てから、神恵内の人たちは避難のための道は当丸峠を越えて古平に抜ける道道998号だけで、この道が国道229号を兼ねていたのです。村の人たちは、とりあえず逃げ道が北にも設けられたと安心したことでしょう。
ところが、2004年(平成16年)9月8日 の台風18号の高波で、大森大橋や道の駅オスコイ!かもえないが被災し、橋げたの落下や施設の破損が発生。
同年12月10日に残った橋脚に鋼鉄製の橋桁を乗せる形で大森大橋が仮復旧。2007年(平成19年)3月21日には現場を迂回して既存のウエンチクナイトンネルに接続し長い大森トンネル(2,509m)が完成します。
道の駅は2010年(平成22年)4月24日にようやく営業を再開となりました。
キナウシ岬は大森トンネルを通過し、すぐにキナウシトンネル(1,008m)に入ります。岬はトンネルで通過となります。
地図を見ると、旧道の跡があります。
台風18号の前に神威岬方面から国道を通ったことがありました。そうして、道の駅が再開されてから再度通りました。道の駅の場所は移動しておりトンネルも大工事で、更に安全な設備で完成したと思いました。
この一帯を通ると、他の沿岸ではとてもお目にかかれない風景の連続となります。
「キナウシ」とは、アイヌ語で「良い草の繁茂しているところ」という意味からのようですが、とても草の茂るような場所ではありません。