羅臼岳(らうすだけ)
オホーツク海に突き出した知床半島の背骨となる連山は、海別岳から知床岳まで、延々と峰を連ねて知床岬で海に消えていきます。
そのほぼ中央に聳えるのが羅臼岳(1661m)で、羅臼町と斜里町の境界に美しい山容を広げています。
私が羅臼岳を初めて見たのは羅臼町から車で向かった時でした。突然、正面に飛び込んできた時は鳥肌が立ちました。
松浦武四郎の「知床日誌」には、「ラウシ、昔し鹿熊等取り必ずここにて屠りし故に其臓腑は、骨等有との義也。上に羅牛岳と云う神霊著しき岳有」と誌しているので、アイヌ語のラウシの発音が訛ってラウスとなったものではないかといわれています。
原名はチャチャヌプリ(爺爺岳)で、国後島のチャチャヌプリと同意語で、古くは良牛岳と記されていました。
1964年(昭和39年)6月1日に知床国立公園に指定され、2005年7月にこの山域を含む知床半島が知床 (世界遺産)に正式登録されました。
日本百名山、花の百名山及び新・花の百名山に選定されている山です。