利尻島りしりとう漂着伝説

むかし、利尻富士は札幌の近く千歳ちとせ部落にあった。

ある年、海底地震があり、大津波おおつなみが起こり雄姿ゆうしをたたえていた利尻富士は大津波にもぎとられ流されて、石狩のサマッキヌプリ(横になった山)にぶつかり、その山をねじり倒しさらに、石狩川に沿って北に下り海に流れでて、今の利尻島になったという。

長沼ながぬまのサマッキヌプリは、今の馬追山うまおいやまで、サマッキヌプリとは、横になるという意味で形がねじれたようになっているのは、利尻富士がぶつかったためとつたえられている。

更科源蔵 アイヌ伝説より